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管理費等滞納問題の解決策・・・・区分所有法第59条

区分所有マンションに於いて管理費・修繕積立金の不足は、維持管理に於いて大きな問題をですよね。
滞納する区分所有者に対して支払い請求をするも、支払い能力がない、もしくは行方が分からない等の場合は
その負担を他の区分所有者が負わなければならないという不公平さを生みます。
その継続的な滞納による未収金増加を断つ必要がありますね。そこで有効なのがこの区分所有法59条です。
今回はその要件と判例をご紹介いたします。

まず、区分所有法59条についてご紹介いたします。
※区分所有権の競売の請求
区分所有者が共同の利益に反する行為等を行い、共同生活上の障害が著しく共同生活の維持を図ることが困難である時は、集会の決議、訴えをもって区分所有者の区分所有権、敷地権利用権の競売を請求することができる。

では、平成24年9月5日判決の事例をもってご紹介いたします。
事案概要:

①区分所有者法人Aは平成20年11月から管理費等の支払いを怠り、平成24年1月1日現在で滞納額が、
140万8025円であった。
なお本件不動産の通常支払う管理費等は25万2360円です。

②区分所有者法人Aは平成21年10月に破産手続き開始決定を受け、平成22年2月に破産手続廃止決定が
されており、すでに会社としての実体はない。

③マンション管理組合全体における平成23年度の管理費収入は約1億9790万円、
修繕積立金収入は約2573万円です。

④本件不動産には訴外銀行の抵当権が設定しており、
その残債務額は278万2387円で他に未納租税等があります。

判示内容:

①管理費支払い義務は最も基本的な義務であるから、長期間にわたる管理費の不払いは、
「共同の利益に反する行為」に該当する。

②管理組合全体の管理費等収入に照らし滞納額は少額であるとの主張に対し、
上記滞納額が比較的少額であったとしても、滞納機関が3年に及び滞納額が100万円を超え、
今後も滞納が解消されず滞納額が累積していくと見込めば、「区分所有者の共同生活上の障害が著しい」
と言える。

区分所有法7条の先取特権の実行が存するとの主張に対して、競売買受可能額が128万円で、
未払い租税等を合計すると無剰余となる見込みが高いとして、区分所有法第59条の要件を満たすと
競売請求を容認した。

ここで注目しておきたいのは、従来の裁判では、
債務名義の有無、債務名義取得後の区分所有者の対応、滞納額が会計全体に与える影響、実害等が
考慮されているが、緩和されている。

また、判示内容上記③についても緩和されている。

ただ、このケースではいつくかの要素が重なり緩和されているが、
滞納問題の解決には管理組合としての管理費回収に向けた対応と、滞納者の悪質性、背信性の立証の
積み重ねが必要であると考えます。

3000万円控除VS3000万控除 

自己の居住している不動産売却の際に、一定の要件を満たせばそれに伴って生じた譲渡益から
3000万円控除をすることができますよね。
これが居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例です。

ではもうひとつの3000万円控除とは。。。
これは平成28年度税制改正で、親から相続した空き家の売却に対しても3000万円控除できると
いうものです。これは空き家の発生を抑制する特例措置で、
これを空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除といいます。

それではこの特別控除同士を戦わせてみましょう!

居住用財産の3000万円控除

父親が所有し、自己も居住し、所有期間35年のマイホームを売却

売却額 8000万円
所得費 2000万円
譲渡費用 400万円 とします。

この場合は、譲渡所得は8000万円-(2000万円+400万円)=5600万円
5600万円ー3000万円=2600万円
したがって、譲渡所得税は2600万円×14.21%=3,694,600円
これが(所得税・住民税)となります。
ちなみに14.21%は課税譲渡所得が6000万円以下の場合の所得税10.21%と住民税4%です。

つぎに
空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除

父親が居住していた空き家を子供A・Bで共有し相続したのちに売却
同じく所有期間は35年とします。(通算)

売却額 8000万円
所得費 2000万円
譲渡費用 400万円 とします。

この場合の譲渡所得は8000万円-(2000万円+400万円)=5600万円

子供A 5600万円×1/2=2800万円
2800万円-3000万円(空き家控除)=0円

子供B 5600万円×1/2=2800万円
2800万円-3000万円(空き家控除)=0円

よって譲渡所得税は子供A・Bともに0円となります。


このように空き家の3000万円控除は共有者一人一人に控除が受けられることから、
相続後の売却のほうが譲渡所得税が安くなる場合もあるということです。

当然この控除にも要件が必要ですのでご注意ください。

主だった要件を抜粋しておきます。
①相続により土地及び建物を取得
②相続直前に被相続人が1人で居住
③昭和56年5月31日以前に建築された区分所有されていない家屋
④相続から売却までに事業・貸付・居住の用に供していない
⑤譲渡対価の合計額が1億円以下。
⑥相続人が耐震リフォーム又は家屋を除去して売却
⑦平成28年4月1日から平成31年12月31日までに譲渡すること
⑧相続開始日から3年後の年末までに譲渡すること。


テレビ付き物件で入居者にNHK受信料支払い義務!?

賃貸物件の募集の中で様々な優遇措置をとって空き部屋解消に努めているオーナー様も多いかと思います。
その中でも住設備の充実は大きな効果をもっています。
その設備が今回ひとつの判例をつくりました。

東京高裁の判例で、テレビ付き賃貸アパートの入居者に、NHKの受信料を支払う義務があるかが争われた訴訟の控訴審判決です。第一審東京地裁では支払われた受信料返還をNHKに命じていたのですが、それを取り消し、入居者に支払い義務があると認め、入居していた男性側の逆転敗訴を言い渡しました。
判決では「受信設備を設置した者」にNHKと契約義務があるとする放送法の規定について、「占有使用している者も含まれる」と判断。建物をテレビ付きで売却すれば売り主が義務を負い続けるため、「設置した者以外は含まれないと解釈するのは相当ではない」と述べた。
一審は受信設備を据え付けたのは入居者ではないとし、男性に契約義務はないと判断していた。


放送法の規定の解釈に疑義を抱いてしまいましたが、まだ最高裁があると思いながら、今後を見守りたいと思ってます。
設備の充実による借主様の負担が増えるのであれば、管理会社としても賃貸借契約書の条文等も対応していかなければなりませんね

賃貸不動産で心理的瑕疵としてあげられるのは、その敷地、居室内で自殺者や事件が発生していた場合や、
居室が相当期間にわたって性風俗特殊営業に使用されていた場合、近隣に反社会的勢力等の事務所が存在
する場合など、居住用物件では使用継続に嫌悪感、不安感等があれば心理的瑕疵が認められる傾向にありました。それでは、そんな心理的瑕疵は事業用物件でも認められるのでしょうか。
今回は、東京地裁平成27年9月1日判例で事業用賃貸借物件の瑕疵担保責任についての事例をご紹介します。

事案の概要ですが、
借主は不動産会社の仲介でインターネット販売等の事業を行う事務所を賃借しました。
賃借後にこの事務所の住所が「振り込め詐欺」の金品送付先住所として警察庁等のホームページに公開されていることを知りました。このことは、「隠れた瑕疵」にあたり、振り込め詐欺関連住所であることを説明、告知すべきであったのを怠ったとして不動産仲介会社に瑕疵担保責任、不法行為ないし債務不履行に基づいて損害賠償を請求したという事案です。


上記の内容が隠れた瑕疵と言えるのか、そしてこれは不動産会社の説明義務違反・告知義務違反となるのか!?皆さんはどうお考えでしょうか。


さて、裁判所の判断はどうだったのでしょうか。
まず、隠れた瑕疵といえるのかという点ですが、

①本件の振り込め詐欺が、テレビ、新聞などで報道されたと認めるに足る証拠がなく、警察庁ホームページ等を確認しなければ本件事務所に関連して詐欺犯罪があったと認識することは極めて困難であった。

②警察庁のホームページ等において振り込め詐欺関連住所が公表されている事実は必ずしも一般に周知されているとはいえず、ネット販売営業を営みインターネット上の情報に相当程度精通していると考えられる原告もこの事実を知らず、警察庁のホームページ等を確認することなく本件賃貸借契約を締結している。

③インターネット販売において顧客が販売業者の信用性を判断する際には、当該サイトにおいて公表されている購入者による当該業者の評価が重視され、顧客が販売業者の住所を精査したうえで購入するかどうかの判断を行うことはまれであると思われる。

④原告退去後、1カ月余りで新たな賃借人が決まっているが、振り込め詐欺関連としてネット上に出回っていたにもかかわらず、その賃料は本件賃貸借契約の月額賃料より1000円高い。

⑤転居後わずか10日あまりの間に本件住所が振り込め詐欺関連住所であることの影響がでて当月の売上高が激減したとは考え難く、その後売上高は上昇に転じていることを考えると、原告の売上高の変化と本件住所が振り込め詐欺関連住所であることの間の因果関係は乏しい

として、隠れた瑕疵には当たらないとしました。

次に説明義務違反・告知義務違反についてですが、

借主が契約時、本件住所が振り込め詐欺関連住所としてインターネット上に公開されていたことを知っていたとは認められない。事業用事務所の賃貸借契約の締結にあたっては、特段の事情がない限り、賃貸人及び賃貸借契約の仲介業者において、当該賃貸物件につき過去に犯罪に使用されたことがないかについて調査、確認すべき義務があるとは認められないとして、説明義務違反、告知義務違反も否定しました。

この事案では説明義務違反、告知義務違反はないとされましたが、振り込め詐欺の住所として広く報道され事案であれば、説明義務違反、、告知義務違反とされる可能性もありますので、注意が必要です。


現在の不動産賃貸借契約は、賃貸保証会社の普及で貸主による直接請求の手間も減りましたが、
判例の一つとして覚えておくことも必要かと思いますのでよろしければご参考にしてください。
信義則違反と権利の濫用がこの判例の境目になります。

この事例は親戚(借主)が借りた建物の連帯保証人になって、その親戚が滞納をしていたというものです。
この賃貸借契約は滞納後1年後に契約は解除されました。
そこで解除明け渡し後に貸主が滞納賃料1年分を連帯保証人に請求してきたことによる信義則違反、権利濫用を訴えたものです。
(※なぜ信義則違反、権利濫用で反論したかといいますと、1年分と高額になる前に未払発生時に請求や通知をすれば、ここまで大きな金額にならないのでは!?とその通知をしなかったことが信義則違反、権利濫用。)

この連帯保証人による反論を裁判所はどう捉えたのでしょうか。
結論から言いますと連帯保証人による反論は認められませんでした。

それは
①借主と連帯保証人は親族であり、賃料未払を解消すべき第一時的義務を負うのは当然であり、
 貸主には原則として未払賃料が発生するたびに連帯保証人に通知すべき義務はない。
②貸主は、賃借人に対して未払賃料等を請求し、かつ契約を解除していることから、
 未払賃料の増大等については貸主に責任はない。
③賃料滞納から契約解除までの期間は1年は貸主が連帯保証人に通知しなかったことを不注意とはいえない。

上記の裁判所の判断で連帯保証人は賃料の1年分の保証責任は免れないのですが、以下のような判例もあります。

東京地裁平成22年6月8日判決 
賃借人が継続的に賃料の支払いを怠っているにもかかわらず、賃貸人が、保証人にその旨を連絡するような
こともなく、いたずらに契約を更新させているなどの場合には、保証債務の履行を請求することが、
信義則に反するとして否定されることも有り得る。

東京地裁平成20年12月5日判決
賃貸人は、漫然と本件賃貸借契約を法定更新させ、契約解除が可能なほどの賃料未払が発生した後においても、
契約解除等の措置をとらず、放置したことにより、多額の賃料債務を新たに生じさせたものであるから、
賃貸人が保証人に対してこれらの債務につき連帯保証債務の履行を求めることは、信義則に反し許されない。

このように、事案によっては賃貸人が連帯保証人に賃料未払の状況を通知しなかったこと等を理由として、
未払賃料等の支払請求が認められない可能性があります。

私は、③については少々長いかと思います。
紛争予防の観点からは、賃貸人は賃料未払の事実を連帯保証人に遅滞なく知らせることが重要かと思います。
未払賃料の増大の責任を賃貸人にあると批判されないように早期の対策を心がけることが大事です。


固定資産税・都市計画税の納税通知書が送達されると、
納税額だけみてあとは支払い方法の選択を考えるのがほどんどでしょうか。
役所が算出した価格に基づいているので異議等を出しても仕方ないと考えてしまいがちですので、
審査の申出または異議の申立てをされた方は少ないかもしれません。
(納税通知書が送達された日の翌日から起算して60日以内にすることができます。)

しかし、届出等をしていなかったことにより多くの税金を支払っていた事例があるのです。
今回は1つの事例をご紹介させて頂きます。
せっかく使える軽減措置です。知っておくことで節税になりますのでご参考にしてください。

まず、事例1の前に住宅用地の軽減措置をご説明します。
住宅用地は1戸につき200㎡までの部分については固定資産税評価額の6分の1が
固定資産税の課税標準に200㎡越える部分については、建物の床面積の10倍まで3分の1が
課税標準になります。同様に都市計画税についても200㎡までは3分の1が
200㎡を越える部分については建物面積の10倍まで3分の2が課税標準になります。
集合住宅の敷地については200㎡×戸数分の面積が軽減対象となります。

そして、今回の事例に大事な要素で一体利用の住宅用地の取り扱いですが、
住宅の敷地の1部をその居住者が使用する駐車場にしている場合は、
その駐車場用地も含めて住宅用地となります。これは集合住宅の居住者用専用駐車場でも
敷地が一体として利用されていれば住宅用地です。

それでは今回の事例ですが、
夫所有の住宅の隣の住宅を妻が購入し、その後建物を取り壊し夫所有の住宅の駐車場にしました。
本来ならば、妻の所有地は夫所有の住宅の敷地として一体利用なので軽減措置となりますが、
固定資産税課では別の用途と認識されており、軽減措置の約3.5倍の税額を支払っていました。
このようなことにならないように、事実関係を敷地の図面や地図、写真などで説明することが大事です。

これは集合住宅にも同じことが言えますので、隣地を専用駐車場にする為に購入した場合には、
同様に届出等をすることが節税になることを覚えておいてくださいね。

不動産賃貸における民泊のトラブル回避のために・・・・

そもそも民泊とはですが、その名のとおり一般の民家に泊まることをいいます。
いまでは、この民泊という言葉の定義は、宿泊用に提供された一般住宅や投資用のマンションなどを
観光客等に有償で貸し出すビジネスモデルのことをいうようになっております。

それが簡単に運営できることから、賃借人が賃貸人や管理会社に無断で民泊を運営するケースが増えてきており、トラブルになっている事が増えているようです。

まず、ここで知っていただきたいことは、このようなことは民法第612条に抵触するということです。
(特段、賃貸借契約に賃貸人及び管理会社に承諾を得ずに転貸できる旨があるのであればそれを除くきます。)
それでもあれこれ手段を講じて運営する賃借人がいるようです。

今回はその対策をご紹介いたします。

最も必要なことは、無断転貸をしている証拠を集めることです。
そのためには
1、賃貸借契約での賃借人の顔を把握しておき、常日頃に賃貸物件への巡回等(監視カメラでの確認など)
  をすることによって見慣れない住民等が出入りしていないか確認しておく。
2、民泊を斡旋しているサイト等で賃借人が登録していないか確認する。
  (この場合、運営者がサイトに登録するときにプロフィール等を隠したり、
   運営代行会社等を介して登録している場合があるので、すぐにわからない場合もあります。)

そして、注意をしなければいけないのは、セカンドハウスとしての利用で賃貸マンションを借りている場合です。
駅に近い物件などは、民泊として運用するのに有効なアピールポイントです。
よって民泊運営者としては収益をあげる良いものとして考れらるので特注意が必要かと考えます。

民泊に対するトラブルを防ぐためには、契約時に民泊利用を禁止する特約条項を設けることが大事です。


私は、民泊そのものが悪いというわけではないのですが、不特定多数の方の出入りが他の賃借人の生活に不都合を生じさせたりすることもあります。それによって他の賃借人の解約に繋がることもあるということもあるということを考えるべきだと思います。
賃貸借契約は賃貸人と賃借人との信頼関係を損なわないように作られている約束事のようなものです。
双方が良好な関係を保つことでトラブルは回避され、賃借人は安心かつ快適な生活ができます。
ルールを守っていきましょう!!

※民法第612条
一部抜粋
①賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲渡し、又は賃借物を転貸することができない。

②賃借人が前項の規定に違反して第三者に賃借物の使用または収益させたときは、
 賃貸人は、契約の解除をすることができる。

賃貸住宅のQ&A  シェアーハウス

シェアーハウスは1つの住宅を複数の人と共有して生活する居住形態やその賃貸住宅のことをいいます。
当然住宅として使用しますので、専用の居室、リビング、キッチン、バス、トイレ、洗濯場などはありますが、
専用の居室以外は、シェアーする人と共同でそのほどんどは共有スペースにあります。
グレードによっては、専用の居室にエアコン、冷蔵庫、テレビなどがあるものもあります。
よって、独立した一般的な賃貸マンションよりイニシャルやランニングコストを抑えられるとして、
金銭的な負担を軽減させたい人や短期滞在の人に人気があります。
そして、賃貸人にとってもコストのかかる水回り等の設備が共用となるので、
投資率の高い事業として人気が出てきております。

ルームシェアーとどのように違うのかとよく聞かれます。

これには決定的な違いがあります。
ルームシェアー賃貸人と部屋を利用する人の代表1人が賃借人になればよいのと違い、
シェアーハウスは賃貸人と一人一人が契約しなければならないという違いがあります。
これによって、賃貸人はそれぞれとの契約があるのでルームシェアーのような
不特定多数の出入りによる不安を解消されるのです。

※ここで、シェアーハウスを今後検討されている賃貸人様にアドバイス

賃貸借契約は自動更新ではない、定期建物賃貸借契約にすることをおススメいたします。
それは、シェアーハウスは賃借人同士の人間関係が不可避的に密接になるため、
トラブルがあれば賃借人との契約更新をしなくてもよいからです。

それでは、ここでシェアーハウスでの判例をご紹介します。

賃貸人が、分譲マンションの1室をシェアーハウスとして賃貸することにしました。
そのために賃貸人はその1室を大規模にリフォームいたしました。
その後、シェアーハウスとして募集しようとするとマンションの管理組合から
規約違反として使用禁止の仮処分を求めてきました。
その理由として、マンションの共同の利益に反する等との主張してきました。

結論として、裁判所は入居者それぞれと賃貸借契約を締結するため身元等も確認が取れるため、
トラブルが急増するとは認められないことと、シェアーハウスとして賃貸するためにリフォームしたものを
またリフォームしなければならなくなるのは賃貸人の経済的不利益が大きいとして使用禁止の申し立てを却下
致しました。

土地の境界線をめぐるトラブルは、相続というタイミングでよく起こるトラブルです。
そして、これは隣人との関係性を破綻させてしまうこともある厄介なものです。
出来れば避けたいことではありますが、財産を守り、
そして隣人との良好な関係を続けるためにも解決しておきたいですよね。
話し合いで解決すれば何も厄介ではないのですが、ほとんどのトラブルが裁判等に発展してます。
それでは、どのような方法があるのでしょうか。
今回は土地の境界線をめぐるトラブルの解決策をご紹介いたします。

※私は裁判を推奨するわけではなく、出来れば話し合い等での解決が良いと考えます。
相続対象の土地等については、相続前に対策をすることをおススメいたします。


まず知っておいて頂きたいことは、土地の境界線は筆界界があります。

筆界とは、地番の確定などに用いられる公法上の隣接地との境界線で当事者同士では決めれないものです。

境界とは、隣接地の所有権の範囲を確定するために存在する不動産登記境界線で、私的な関係を規律する私法で、確定することができるものです。

ここで、冒頭の注釈書きましたように、裁判以外の解決策をご紹介します。

【筆界特定制度】

この制度は法的な効力はないのですが、土地の所有者として登記されている人などが、
申請をし、筆界特定登記官が筆界調査委員会の意見をもとにして、
実測や測量等の調査をして筆界の位置を特定するものです。


それでは、裁判での解決策である所有権確認訴訟と境界確定訴訟についてご紹介します。

所有権確認訴訟とは

その名のままで、所有権の範囲を確定してもらうための訴訟で、確認請求が認められると当事者が
訴えた範囲でその土地を所有していることが認められます。
この訴訟は提起した当事者自身が、筆界を含めた自己の所有権の範囲について証明しなければなりません。


境界確定訴訟とは

裁判所が当事者の意見を聞き、公法上の境界線である筆界を確定する訴訟です。
こちらは訴訟を提起した当事者自身が証明する必要はありませんが、筆界は公法上の境界線ですので、
裁判上の和解で紛争解決を図ることができず、訴訟が長期化することもあります。


近年、日本各地で地震がおこり、災害に対する対策で、
老朽化した賃貸物件の建替えを検討している貸主が増えてます。
現在空家であれば貸主のタイミングで修繕や建替えができますが、
賃貸中の物件ではそうはいきません。
この場合、賃借人への明渡し請求は可能なのでしょうか。

現行民法と改正民法の違いと対応策をご紹介いたします。

※借地借家法28条は建物の賃貸人による更新拒絶や解約の申入れは、
建物の賃貸人及び賃借人が建物の使用を必要とする事情、建物の賃貸借に関する従前の経過、
建物の利用状況及び建物の現況や立ち退き料の提示を考慮して、
正当事由が場合のみすることができるとしているため、
老朽化を理由に明渡は難しいのが現状ですが、東日本大震災後、
耐震性能の欠如を主張した場合にそれを正当事由として認める裁判例も増えております。

現行民法の場合は

賃貸人は、雨漏り等の賃貸借契約中に賃借人の生活に直ちに影響を及ぼす部分については、
修繕義務を履行する必要がありますが、賃借人からの耐震性能を指摘され、耐震補強を請求されても、
賃貸人はこれを拒絶することができます。そして、賃借人は修繕権がないため、
賃借人自ら耐震補強をすることはできません。
そして、賃貸人は耐震性能がないことを正当事由のひとつとして契約を終了するという主張ができました。

改正民法の場合は

改正民法では賃借人の修繕権が認められます。
「賃借物の修繕が必要である場合において、①賃借人が賃貸人に修繕が必要である旨を通知し、
又は、賃貸人がその旨を知ったにもかかわらず、賃貸人が相当の期間内に必要な修繕をしない場合、
②急迫の事情があるとき
。」

※この場合、耐震補強工事が修繕にあたるかは、まだなんともいえないものではありますが、
解釈によっては修繕権の範囲とされる可能性はあります。

そして、現行民法の場合と違いで大事なのが、賃借人が自ら耐震補強工事※をすれば、
賃貸人は、耐震性能がないことを正当事由のひとつとして主張できなくなるということです。

ここで対応策ですが、
賃貸借契約の中で、「耐震工事等躯体に関する大規模工事にあたる工事は、ここでいう修繕等にあたらない」等
修繕権の範囲を限定する合意を締結しておくことが良いかと考えます。


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