Column
コラム
室内点検の認容義務。 大きな事故を防ぐために必要です!
マンション管理をしていく上で、定期的な室内点検が必要になります。
例えば、火災報知器、熱感知器、避難梯子、防火扉など...挙げればたくさんあります。
どれもとても大事なことなのですが、意外とその重要性をあまり重きに考えていない借主様も多いのです。
その一例として、ガス漏れ点検のやり取りを例にあげます。
借主様はプライバシーを理由に不在時の室内立入権を認めないと連絡してきました。
この場合はどうしたらよいのか。
貸室の保守点検は通常修繕行為の前提とみるべきで、法律上賃貸人の義務です。(軽微なものを除く)
言い換えれば、賃借人が修繕する権利ならびに保守点検を有しているということにもなります。
賃貸人が建物に対して適切な保存行為を実施して、より長く使用収益できるようにすることは、当然の権利です。
よって、賃借人はこれを拒むことはできません。
判例で、賃借人の認容義務違反を理由に賃貸人の契約解除を認めた裁判例もあります。
したがって、このような貸室の保存に必要がある点検等は、たとえ入居者がプライバシーを理由に
不在時の立ち入りを拒否しても室内への立ち入りは可能と考えられます。
この貸室の保存に必要というところが大事です。
そして、立ち入りが必要なものについて、その点検の内容等を入居者に十分に説明し、日程をあわせて
立ち会うように求めるなど事前の話し合いをすることも大事です。