FAQ 賃貸管理トラブル集

建物の構造的な部分と用途によっては切り替えも可能!?

平成12年より前からの1戸建て普通賃貸借で、1階が店舗、2階が住宅という場合、
期間満了時に定期借家契約に切り替えることは出来ますか。
2階部分が住居としての構造上利用上の独立性があれば、
建物全体が住宅を含む建物ということになり経過措置規定が適用され
定期借家契約に切り替えは出来ません。
ただし、2階部分が独立した住宅ではなく、定員の仮眠室等であれば、
それは事業用物件の一部と評価することもできて切り替えの制限をうけない。
これは、2階部分の利用形態及び、構造的な部分を十分調査確認上対応することが必要です。

定期借家契約でやむを得ない事情での期間延長。その場合は!?

定期借家で満了期間を迎えるが、借主側の事情で6ヶ月間延長を要請されています。
応じる意向ですが、この場合、契約上はどのように扱うべきでしょうか。
法律の原則からは再契約をすべきであるが、定期借家の終期を当事者間の合意で6カ月後に変更するという方法も考えられます。
ただし、これを繰り返すと、普通借家にかかる借地借家法の強行規定逃れの脱法行為と評価される可能性もあるため1回限りとしかつその経緯、変更の理由等につき記録を残すべきです。

定期借家契約中の賃料増額請求

定期借家契約の場合にも、貸主は借主に対し賃料増額請求をすることはできますか。
特約で別に賃料改定ルールを決めていなければ可能です。

中途解約の違約金の額の上限とは

定期借家契約で契約期間を10年として、中途解約の場合、2年分の賃料相当の違約金をとることは可能ですか。
裁判事例で普通借家につき、中途解約の違約金を1年分だけ認めた事例もありますが、居住用で2年は借主に不利な特約として消費者契約法に照らし問題とされる可能性があります。

定期借家契約の期間満了の通知について

定期借家契約の期間満了の事前通知を、期間満了前の「1年から2年前」とすることは可能ですか。
借地借家法38条4項にもとづいてできません。

再契約を前提とした賃貸募集等は有効!?

定期借家契約で、あらかじめ再契約をできることで賃貸物件の広告をし、契約書にも明記しておくことは可能か。
いかなる場合も当然に再契約ができるという内容であれば、ケースによっては普通賃貸借とみなされてしまいます。
従って、再契約があり得るという表現にとどめて、借主の誤認を招かないようにしなければならない。
不明確な契約書の作成は避け、そして条文にも「更新料」のような更新を前提とする文言は使用してはいけません。

期間の定めのない契約からの変更契約・借主の増築部分の権利関係

古くからいる借主で、昨年に期間が満了した時点で、期間の定めのない契約とする覚書を結んでいる。今般、貸主より、あらためて当該借主との間で明確に契約書(2年間契約を定める。)を締結したいと要請がなされたが、可能か。また借主は物件を増築している。(承諾の有無は不明)が、この部分については借主に所有権があるか。

合意と協議

当事者間で合意があれば、期間の定めのない契約を期間の定めのある契約にかえることは可能である。この場合、改めて契約締結した時期を始期としてもよいし、当事者間の合意で時期を昨年の契約満了時に遡らせることも可能である。増築部分については、不動産の符合により、増築部分も主たる建物の所有者である貸主の所有となる。ただし、借主は、増築部分の価値につき償金を請求できるので、当事者間でその償金をどのようにするのか、支払時期、方法等を協議し合意しておくことも大切である。

居住用の区画を事業用として使う場合の契約の種類

居住用として建築された建物の一部屋を法人が倉庫や会議室に使用する目的で賃貸借契約を締結する場合、事業用の賃貸借契約として契約する事となるのか。

目的がポイント

賃貸借契約の目的は、借主が実際にいかなる目的で当該建物を使用するかがポイントであることから、居住用の建物の一部屋を法人が倉庫や会議室に使用する目的で賃貸借契約を締結する場合、事業用の賃貸借契約として契約する事となる。

一定期間の賃借は一時使用賃貸借契約でよいのか

自己所有の建物を建て替える期間だけ他の建物を借りたいという人がいる場合の契約形態としては、一時使用賃貸借契約でよいのか。

よりベターなのは

一時使用契約でも問題はないが、将来的に、真に一時使用の目的であったかどうかの紛争が起きる可能性を否定できない。そのため、建物を建て替える期間がある程度決まっているので、定期借家契約にしたほうがベターであるともいえる。