FAQ 賃貸管理トラブル集

次の募集に限りペット飼育可能にする場合の契約内容は

今までペット不可の物件で、空室が長かったものにつき、今回ペット可能にしてもらえば借りたいという希望者が現れた。貸主も、今回の借主についてのみペット可能で貸してもよいとしているが、従前の契約とで異なる内容を決める必要はあるのか。
ペット可能になると、物件の傷み具合や近隣との関係で従前とは異なる状況になりうるので、原状回復や使用ルール、近隣迷惑行為の内容等について明確に定め、かつ、原状回復費用も多額になることが予想されるので敷金等を多めに設定することなどを検討する必要がある。

建物賃貸借契約に違約金条項を入れることは可能か

契約締結の事由の原則の下、可能である。ただし、違約金の額によっては借主が消費者契約法上の消費者である場合、消費者保護法第9条等によって無効と判断される場合がある。また借主が消費者契約法上の消費者では無い場合においても、公序良俗等によって無効と判断される場合がある。

転貸借と他人物賃貸の使用貸借

転貸借と他人物賃貸の違いはどこにあるのか。
建物所有者と貸主の関係に相違がある。転貸借の場合、所有者と貸主の間には原賃貸借契約が存在するが、他人物賃貸は、そのような関係が存在しない。したがって、他人物賃貸の場合には、債権関係としては有効であるが、そのままでは権限なき賃貸借となり権利関係が不安定となるため、貸主が所有権を取得するか、原賃貸借契約を結ぶことが必要となってくる。

ペット飼育不可物件から飼育可能物件への変更は法律上可能か。

ペット飼育不可物件での契約をした場合、契約内容の変更の問題が生じる。ペット飼育不可物件であることの約定をした借主とペット飼育不可物件をペット飼育可能物件に変更することの同意を得る事ができるなら問題はない。なお、仮に、建物全体がペット飼育不可物件であることを条件にして借主を募集していた場合、当該物件のすべての借主の同意を要する。

金融機関の主張を阻止して任意売却は可能か。

ローンが支払えなくなったため、金融機関から抵当権の実行の通知が来た。オーナーとしては任意売却の方が高く売れるということで、競売は待ってくれと述べているが、金融機関側は抵当権実行をあくまで主張している。抵当権の実行を阻止して任意売却することは可能か。
抵当権消滅請求制度(民法383条)は、債務者本人は使えない為、質問のようなオーナー側の主張は法的には認められない。ただし、実際の買い付け価格等を示す事が出来、その額と競売における最近の競落価格等を比較できるような資料があれば、金融機関の担当者も対応を変える可能性もある。任意売却での買い付けに実際に応じてくれる業者を探す事が先決である。

賃料不払いの借主に対する明渡し請求

賃料不払いに基づき、借主との賃貸借契約を解除し、建物明渡しを求める訴訟を提起する。(なお必要に応じ、占有移転禁止の仮処分を申し立てる。)

居住用の区画を事業用として使う場合の契約の種類

居住用として建築された建物の一部屋を法人が倉庫や会議室に使用する目的で賃貸借契約を締結する場合、事業用の賃貸借契約として契約する事となるのか。

目的がポイント

賃貸借契約の目的は、借主が実際にいかなる目的で当該建物を使用するかがポイントであることから、居住用の建物の一部屋を法人が倉庫や会議室に使用する目的で賃貸借契約を締結する場合、事業用の賃貸借契約として契約する事となる。

自殺による損害賠償の請求

6年以上居住していた借主がユニットバスの中で練炭自殺をした。貸主は、当該借主の相談人に対し、①風呂釜の交換費用、②お祓い費用、③フローリングの補修費用、④その他の損害賠償の請求をすることはできるか。
①については、請求できたとしても交換費用の1割程度と思われる。②については法律的には、ユニットバスにおける自殺とお祓い費用との間に因果関係が認められることは困難であろう。③については「ユニットバスの中での練炭自殺」とフローリングの補修に関連性が認められるか疑問であることから著しく困難であると思われる。④については、賃料を低減せざるを得ない事についての損害請求することが出来る場合がある。

貸主の一部が行方不明の場合の賃貸借

貸主に相続が発生したが、相続登記がされていない場合で、相続人の一部が行方不明等の場合に、当該物件を賃貸借する場合にはどのような手続きを踏めばよいか。

過半数の賛同

新たな賃貸借契約の締結は、共有物の管理行為に当たることから、持分権者の過半数の賛同を得れば、一部の相続人が貸主となって契約する事は可能である。持ち分の過半数が得られるように、他の相続人から同意書等を得ておくなどの手続きを踏むようにする。