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コラム
財産分割前に処分された場合の遺産の範囲は!?
相続も多種多様で、こんなトラブルもあります。
共同相続人が勝手に遺産の一部を処分してしまうということです。
※現行法では1部の相続人が無断で遺産を処分しても原則として遺産分割の対象とはなりません。
どういうことかといいますと、
※例えば被相続人には2人(長男・長女)の相続人がいたとしましょう。
そして被相続人の財産は2000万円の預金がありました。
ただ、そのうち1000万円を長男が生前贈与を受けておりました。
このような状態で相続開始後に長男が500万円を勝手に遺産から引き出してしまいました。
この500万円が現行法では遺産の分割の対象とならないということです。
しかも民事訴訟で不法行為や不当利益に基づき請求しても認められる金額は法定相続分までです。
ですから上記の※のケースですと遺産分割時の500万円の2分の1の250万円です。
こんな不公平を今回の相続法改正で解決しております。
処分された財産を遺産に組み戻すことについて、処分者の同意を得ることなく処分された遺産を
遺産分割の対象に含めることを可能としました。
①遺産の分割前に遺産に属する財産が処分された場合であっても、共同相続人は、その全員の同意により、
当該処分された財産が遺産の分割時に遺産として存在するものとみなすことができる。
② ①の規定にかかわらず、共同相続人の一人または数人により①の財産が処分されたときは、
当該共同相続人については①の同意を得ることを要しない。
詳しくは税理士等にご相談ください。