FAQ 賃貸管理トラブル集

居住用マンションを施設的用途として利用させる場合の他の居住者への配慮

賃貸マンションに数件の空室がある。今般精神に障害のある方の自立支援等を目的とするNPO法人が契約者となり、精神に障害のある方の居宅として物件を借りたいとの申し出があり、貸主も了解している。しかしその物件はもともとファミリー向けで、現在の居住者においてはそのような施設的用途にも使用されるとの認識はない。後で問題となることはないか。
専用部分の用途に変更があるわけではないが、現入居者からは、建物全体の環境的側面からは契約当時の条件と現在とで異なるとして、貸主の物件の目的に従って使用させる義務違反及び契約違反を指摘されることが考えられる。質問のような契約をする場合には、既存の入居者にも理解を求めるとともに、建物内の居住利用ルールをより徹底しておくことが大切ではないか。

駐車場契約後すぐに賃料を不払い、連絡が取れなくなった場合の残地物の処分(マリンジェット)

マリンジェットを置く目的の借主と駐車場の賃貸借契約を締結した(借主は法人である。)しかし、同賃貸借契約締結後すぐに借主は賃料を支払わなくなり、借主の電話番号及び借主代表の携帯番号に電話してもでない。どのように対応すべきか。なお、借主の連絡先に関する資料としては、当該法人の登記簿謄本と代表者の免許証のコピーを保管している。
当該賃貸借契約を解除して、駐車場(土地)を明渡し(マリンジェットの撤去)を求めるほかない。なお、借主は、マリンジェットの廃棄場所に困った結果、マリンジェットを置き逃げする事を前提に確信犯的に当該賃貸借契約を締結した可能性もなくない。今後、電話連絡を続けても借主が出る可能性は少ないと思われる。したがって、まずは会社の登記簿謄本の本店所在地に賃貸借契約の解除通知を送り、当該通知が戻ってきてしまった場合は、借主の登記簿謄本の代表者欄記載の住所地に解除通知を送る。そして、駐車場明渡しを求める法的手段を進めていくほかない。

駐車場の借主(法人)が破産を申し立てた。今後、この賃貸借契約はどのように処理されるか

法人が破産を申し立てた場合、特段の事情がない限り管財人が選任されることから、まずは、管財人に方針を確認すべきである。

事業用借地契約につき、地代の滞納等があった場合、契約は終了できるか。

地代滞納等の債務不履行に基づく解除は、解約とは異なり、いかなる要件のもとでも可能である。

事業用借地契約につき、中途解約は認められるか。借主が解散した場合はどうか

契約において、中途解約権の定めがあれば解約は可能。貸主が法人で解散した場合は、当事者の一方が消滅した事になり、契約関係は当然に終了する。

居住物件につき、普通借家を定期借家に変更する事は可能か

平成13年4月1日以前からの契約についてはできないが、それ以降に新規に締結された契約で、当事者その意味を十分に理解したうえで、当事者間の合意による普通借家契約を終了し、新たに定期借家契約を締結することは可能である。

店舗についても定期借家賃貸借契約を締結する事は可能か。

可能である。

定期建物賃貸借契約を普通建物賃貸借契約に切り替えることは可能か

普通建物賃貸借契約のほうが、定期建物賃貸借契約よりも借主に有利であることから、問題ない。

定期借家契約の再契約につき、貸主が権利金を受領することは問題あるか。

権利金の趣旨が明確であり、金額が暴利行為というような金額ではなく、借主も十分に認識の上合意していれば、特に法律上の問題はないと考える。